漆喰塗り

2019年2月5日
赤瓦屋根葺きワークショップ

体験用の屋根を組み、ユッツルを編んだのは、かれこれ1年前のこと。
ユッツル編み→土づくり→瓦乗せ…ときましたが、なかなか漆喰塗のワークショップが実現しませんでした。
それが昨日、やっと実現しました!

こちらは、沖縄県の「平成30年度沖縄らしい風景づくりに係る人材育成事業」で開催。

講師は森田美穂さんです。彼女も昨年一緒にワークショップを受けた仲間だったはず。。。
がしかし、一年の間に彼女は古い赤瓦を再利用して自分の住む家を建てる!という事を実際に行ったのです。
その体験を生かし、漆喰塗を教えてくれました。
砂とセメンと購入した漆喰を配合していきます。
砂をスコップ3、セメンを同量、水で混ぜて漆喰を一袋。。
あとは硬さを見ながら砂を入れたり水を足したりしてください。
「赤瓦葺きの職人さんからそうやって習ったので、こんな感じでしか伝えられないのですが…。」と美穂ちゃん。
グラムとかじゃないんだ(笑)
という事は、混ぜてみないと硬さが覚えられない。
乗せてみないとどの硬さが適当か、
やってみないとわからない…そういう事。

先生の見本を見学して、いよいよコテを使って漆喰を塗っていきます。

思ったよりたくさんの漆喰を使い、オス瓦とメス瓦の間をふさいでいきます。
雨が漏らないように、風で瓦が飛ばないように。コテ使いももうプロ級の美穂ちゃん。
簡単に塗っているように見えましたが実際にやってみると、思うように漆喰を盛れず四苦八苦。
そして作業はボッチンナーと言われる赤瓦の一番下の丸の部分へ。
このボッチンナー、台風等の強い風が吹いても瓦の隙間から雨風が入り込まないようにする大事な部分。
この作業も実に感覚的でどれだけ前に出すか、大きさはどれくらいにするかなど本人の腕次第。
また漆喰の硬さ等も作業に影響するので熟練の技が必要なのです。
さすが先生。円錐状に漆喰を盛り上げたあと、コテでギュー…とおさえると見事なボッチンナーが現れました。
おぉぉぉぉ…うなる面々。

それでは、と。一人1個ずつボッチンナーを作っていきます。
かっこよく突き出すにはコツとテクニックが必要です。出来上がったボッチンナーの個性的なこと!
一つとして同じものがありません。
先生の美穂ちゃん曰く、自分でやった事に意義がある、少々不格好でもかまいません!とのこと。
実際に赤瓦の家に住んでいる私たちは、赤瓦が割れてしまったり、
漆喰が古くなり剥がれてしまったりすると、職人さんにやってもらっていました。
もちろん、職人さんが仕上げるとそれは綺麗な屋根になります。
また、大量生産のプレス瓦に吹き替えてしまえば、形もまっすぐ、大きさもきっちり。
それに比べて古瓦で葺かれた屋根はおじいさん達が自分たちの手で、
漆喰を塗ったり修理したりを繰り返していて、どこかでこぼこ。
しかしこの愛情を込めて育てた家は、渋くて味がありなんと美しいことか。
改めて竹富島の町並みを見てみると、近年「古瓦は作業効率が悪い」「プレス瓦でないと採算が合わない」等、
様々な理由で増えていった綺麗な家。見た目は整然としていますが、どこか味気ないと感じていました。
今回、自分たちの手で赤瓦を葺いてみて、もしかしたら自分で出来るんじゃないか?
と手ごたえを感じたり、女性が一軒の屋根を葺きあげたんだ、
負けられない!と思ったり、今度の修理は自分でやろうかな?なんて考えた人がいるかもしれません。
小さな模型の小さな一歩でも「きいた事があるのと実際に見てみるの」
「見たことあるのとやった事がある」では大きな差。
どれくらいの時間がかかるかはわかりませんが1軒1軒また美しい家ができていき、
そして本当の美しい町並みを残していきたい。
そんな想いで島に住み続ける仲間達と一緒に島の未来を語り、
ともに汗をかくことはなんだか頼もしく、なんだか楽しいのです。